有限会社 ダオ イキイキ 北海道プロジェクト < ダオmusic < 波動スピーカー

波動スピーカーのすばらしさを、ダオの田村誠次が、コラムにしてお伝えしています。

 

「恐るべし波動スピーカーT」

 エムズシステムのスピーカー、MS1001が我が家に到着いたしました。PA対応に備えて特別あつらえのネット付です。箱を開け台を組み立てコードをつなげば設置完了です。


 最初は、窓際の椅子の上に置いて早速ビルエバンスのビレッジバンガードのマイ・フーリッシュハートを聴きました。 1961年のニューヨークの空気が流れ込みます。 でも、東京デザインショーで聴いたときと楽器の位置感が少し違う感じ。 で、もう少し高い位置から聴こうと思い、わが愛器ヤマハグランドピアノC-7の上に置いてしまいました。 なにせ軽いので(3.2キロ)こういうことも可能。 サウンドがぐっと厚くなった感じです。 特に低音が分厚い。

 

 ジャズピアノのバイブルと言われるビル・エバンスの「アローン」を聴いてみました。
音の広がり感も見た感じも最高です。 でもあまり音量を上げるとグランドピアノが共振して鳴っているのが聴こえます。 ピアノの蓋を閉めるといいみたいです。 で、この位置で決定。目を閉じるとビル・エバンスが僕の部屋で弾いているような気になります。

 

 続いてモダンジャズの聖典といわれる「カインド・ブルー」から「ソーホワット」。 この曲のポイントは、テーマが終わりマイルスのソロが始まるところで打ち鳴らされるジミー・コブのシンバルの響きです。 それにしてもイントロのベースの部厚さはすごいですね。 で、問題の瞬間はというと、強烈且つ繊細で余韻が永遠に響くように鳴っています。 歴史的な瞬間です。 面白いのは、フラメンコスケッチの別テイクの、ベースとピアノの音色がファーストテイクと全然違う音に聴こえます。エンジニアがセットし直したのでしょうか。

 

 ここで歴史的名盤「Four&More」のソーホワットを聴きたくなりました。 トニー・ウィリアムズのシンバルが実に切れ味よく聴こえます。 完全に高校・浪人時代によく通ったジャズ喫茶の音です。 しいて言えば音圧はJBLパラゴンと大パワーアンプにはかないませんが。 そういう次元ではない世界です。 このCDは、車を運転しているときに聴くと気分爽快ですが、大変危険です。 イケイケで、どんどんアクセルを踏んでしまいます。 スカッとするには、深夜の高速道路で、このCDを最大音量で、時速150キロくらいで走行すると、実にご機嫌な気分になりますが、そのまま天国へ行きかねませんのでお勧めしません。(やった事あります。) 60年代の時代のパワーが濃縮された超名盤です。

 

 トニー・ウィリアムスのドラムを聴いているうちに、日野元彦の壮絶なドラムを思い出しました。彼が死ぬ一年前に、札幌のホテルのディナーショーで、日野テルマサのバンドで叩いていたのですが(もう8年くらい前です)、ディナーショーのノリでなく、鬼気迫るものがありました。あの時のドラムは僕が聴いた中では最高のものです。2003年に日野さんが「Here We Go」というアルバムで、亡き元彦が叩く音源にかぶせて一曲デディケートしています。そのアルバムをテルマサさんの親友で札幌在住のジャズ評論家の森田俊一さんから頂きました。森田さんはLP・CD合わせて1万枚を超えるコレクションをお持ちで、オーディオも一級品の装置を所有されております。森田さんにこのスピーカの音を聴かせたらなんていうでしょうか。なにしろ、私の現在の使用機材は、アンプは30年前に大学に入った時に買ったトリオ(現ケンウッド)のもの(ハードオフに行けば500円くらいで買えます)、CDプレイヤーは、レーザーディスクプレイヤーのオマケでCDも聴けるやつを中古で買ったもの。レコードプレイヤーも中古の5000円くらいのものです。でもはっきり言って今エムズで聴いている音は、超一級品の音です。

ここで、違う系統のものを聴いてみました。

 

ブックスボックスの田原さんが制作した、長瀬アキさんのムックリのCDです。これがまた凄い。ムックリや口琴は、ライブで聴くと本当に演奏者のソウルが伝わってきてすばらしいのですが、録音ではどちらかというと楽音に聴こえないのです。が、このスピーカーで聴くと本当に演奏しているときの波動を感じられます。モンゴルのホーミーも同様です。ナチュラル系の音源はこのスピーカー以外ではもう聴けないと思います。楽器というものは、演奏者のソウルを増幅して遠くに飛ばす装置ともいえます。一番ソウルを載せやすいのが、もっとも身体に近いもの、口琴や喉笛でしょう。次にリード楽器等の管楽器、続いてバイオリンやチェロ。これらの弦楽器も心臓に近くから発せられるので本当にソウルが来ますよね。ピアノも含めた打楽器系は一番載せにくいですね。打楽器でもドラムセットは、全身でプレイするので乗ってくると本当に凄いですね。話が飛びましたが、伝統音楽系もいいですね。今聴いているのは、宮内庁楽部が演奏する越天楽ですが、この空間感覚は凄いですね。


 

「恐るべし波動スピーカーU」

 今日は、朝からずっと音楽を聴きつづけています。このスピーカーで聴く愛聴盤の感想を忘れないためにも引き続き書いてしまいます。

 

 そろそろクラシックを聴こうかな。まづはグレゴリア聖歌。残響抜群の教会で録音されていて、大変敬虔な気になります。空間の広がり感は当然ですが、サウンドが凄く柔らかく感じられます。ジョン・コルトレーンではないですが、音楽は神様を称えるためのものという気がしてきますね。天台声明なんかもすごく音楽的ですよね。突然ですが、ずいぶん前になくなった祖母の葬式の時の坊さんのお経がかなり音楽的だったのを思い出しました。浄土真宗でしたが。

しかし、音場に定位がないので(というか360度定位というか)、室内空間のPAはこのスピーカーの組み合わせで設計すると、全く新しいライブが出来る気がします。もちろん屋外でも可能でしょう。真中に演奏者がいて、その周囲に聴衆とこのスピーカーを数個配置すればどうでしょうか。演奏者もモニターおろか専用アンプも使わないで、周囲に配置されたエムズの音だけで演奏する。聴衆と演奏者が全く同じ音を聴くのです。音楽の出し手と受け手という、一方通行的なシステムが、ぐっと共有化されると思います。

 

 続いて名盤の誉れ高い、グレン・グールドのバッハ 「ゴールドベルグ変奏曲」。演奏もサウンドも何も言うことはありません。ただ頭をたれて聴き入るのみです。ところでこのCDのジャケットのグールドは、どうみても60後半70歳近しと見えるのに、彼は50歳と一ヶ月で死んだので、40代の写真ということになります。驚くべき老けようです。20代の彼の記録映画を見ましたが、溌剌とした希代の若き天才の輝きに満ち溢れていました。

 

 このCDは、先ほどのビル・エバンスのソロ時に、発したピアノの共鳴現象はないようです。おそらく使用ピアノのピッチの差だと思います。目を閉じれば、グールドもルービンシュタインもコルトーも、ビル・エバンスもみんな僕の部屋に来て僕のピアノを弾いてくれるという事です。

 

 最後に一枚、オーケストラを聴きます。

オーケストレーションの神様 モーリス・ラベルの「道化師の朝の歌」。

ロンドンシンフォニー、クラディオ・アバド指揮のラベルは3枚持っています。どれも好きです。音がすごく良いのです。なかでも「道化師」は抜群です。それとなぜかスコアを持っています。

 

 静寂から突然のフォルテッィシモのダイナミックス。色とりどりの管楽器・打楽器、多様なリズムとオーケストラの面白さを味わえるスペイン情緒あふれる曲です。各楽器の音の輪郭が鮮明で、コンサートホールの奥行きを感じます。
他にもいろいろと聴いたのですが、どれもすばらしいとしか言いようがありません。

 

「恐るべし波動スピーカーV」

 また書いてしまいます。

仕事で10時半に帰宅。早速エムズを聴きます。今宵は、ベートーベンのピアノ・ソナタ全集から、16番。チリ出身の巨匠 クラウディオ・アラウの演奏です。夜も遅いので小音量で。

仕事でたまった諸々がどこかへ飛んでいきます。やさしい波動に心の凝りが消えてゆく感じです。曲も、小品ですがト長調の明るい曲です。

15年位前ですが、パリでアラウと同じサンチャゴ音楽院のピアノ科を一緒に勉強したという老人と会ったことがあります。エドワルド・ナローという方で、チリのどこかの音大の先生をしていたそうで、毎年パリに遊びに来るのです。もちろんアラウとは友達同士でした。1940年代後半、ニューヨークで、ベラ・バルトークとアイザック・スターンの共演を、アラウと一緒に聴いた事があるなんて、言っていました。僕がジャズピアノをやっているというと、「それはたいそうイマジネイティブなことだ。」と誉められました。

会ったのは、パリ16区ビクトル・ユゴー広場に面した、300平米位の超豪華アパルトマンの一室です。グランドピアノでもあれば弾いてもらったのですが、なぜかスペースはたっぷりあるのですが、ピアノはなく、変わりに豪華なビリヤード台がおいてあり、皆で玉突きをして遊びました。

ただしナローさんの家ではなく、ナローさんと親交のある僕の当時の音楽友達の妹さんの家です。僕の友人は僕より12歳上の独身無職男で、家賃収入と失業保険(のようなもの)で生活していて、毎晩コンサートに行っていました。彼もやはりオーディオマニアで、香港上海銀行本店ビルのような奇妙な形をしたスピーカーと、レコードプレイヤーのような大きさのCDプレイヤーをご満悦で使っていました。このスピーカーを、オーディオショップから運ぶのを手伝わされました。

彼にこのエムズの音を聴かせたらなんていうか楽しみです。とりあえずメールで写真を送ってやりましょう。絶対欲しがるのではないかと思います。


キース・ジャレット

エムズスピーカーで是非聴いてみたかったピアニストの一人が、キース・ジャレットです。
「タンタータタターン」の出だしで有名なケルンコンサートを聴いてみました。予想どうりの広がり感の中に、床やペダルを踏む音や、椅子の軋む音などがリアルに聴こえてきます。唸り声ももちろん。録音は1975年の1月です。なんと31年前なんですね。

かなり大きな音量で鳴らした所、やはりグランドピアノが共鳴してしまいますね。他の音源はそういうことはなくピアノソロだけです。ピアノ協奏曲とかはなんともないですから。ピアノソロは音を絞って聴くことにしましょう。

キース・ジャレットのソロインプロビゼーションは、パリのサル・プレイエルで聴いたことがあります。ただしあまり良い演奏ではなかったです。それには理由がありました。

ホールの入り口では券を買えなかったファンが、余っているチケットはないかと、来場者に口々に声をかけています。「俺持っているもんね。」的優越感に浸りながらホールに入りました。前から10列目くらいの正面から少し左のいいポジションです。

いよいよ待ちに待ったキースの登場。当然超満員です。笑顔でピアノに向かい、ついに弾き出しました。1,2分でキースの集中も高まり、ピアノはすばらしいハーモニーを奏ではじめました。「これだ。この演奏だ。俺が聴きたかったのは。」と、ゾクゾク・ワクワクして感動している私。ただ、まわりで、ゴホゴホ、コンコンという咳がアチコチから聞こえてきます。なかなか収まらずうるさいなあ と思っていると突然、キースは演奏をパタリとやめて正面を向いて話し出したのです。

「どうも、今パリでは悪性の風邪が流行っているらしい。アチコチで咳が聞こえる。でも、そんなものは演奏に集中すればこらえられるものだ。そうやって、聴衆も演奏者と一緒にいい音楽を創り出すものなんだ。そうやって音楽を想像する場を創造するのだ。だから、俺も一生懸命やっている。そうでなかったら、俺は適当にチャラチャラと弾いて、帰りに小切手を貰って帰るだけのことさ。」

風邪のくだりで会場ではちょっとした笑いが広がりましたが、キースがマジに怒っているのがわかると満員の聴衆はシーンとなって神妙に聞いています。小うるさいパリの聴衆に向かってどうどうと正論を言うキースは、えらくかっこよかったです。たいしたものです。で、気を取り直してまた演奏を開始しました。当然さっき弾きかけたものとは全く違う演奏です。が、やはり、いったん途切れた集中はいかんともしがたく、今ひとつの演奏で終了しました。第2ステージは、少し気を取り直したのかまあまあの演奏。で、アンコールにブルースやブギウギを続けてやりましたが、どうも私には「おまえらパリ野郎は、こんなんで喜ぶのがいいところだろう。」という、キースのシニカルな雰囲気がアリアリと感じられてしまいました。聴衆は喜んでいましたが。

演奏は期待したもの以下でしたが、改めてキース・ジャレットという男の凄さを思い知りました。

 

「また聴いています。」

時間があると波動スピーカーで音楽を聴いています。今まで買ったCDがまた違った音楽に聴こえます。

エムズで自然音を聴いたらどう聴こえるでしょうか。だいたい想像はつくのですが、鯨やイルカの鳴き声や波の音を録音したCDをかけてみました。今までの装置では、ブーブーキーキー言ってちっとも美しくなかった、彼らの鳴き声がとっても自然に聴こえます。間違いなく彼らが会話をしているのがわかります。先日のブログでも書いた、ムックリや喉笛を同じく、サウンドにソウル(リアリティ)が乗っています。

突然ですが、宇宙空間で波動スピーカーを聴いたらどう聴こえるでしょうか。宇宙船の中でなく、漆黒の宇宙空間、宇宙遊泳中にです。音楽は空気という媒介によって音の振動をわれわれの鼓膜に伝えるのですから、当然音は聞こえないはずです。もちろん宇宙服を着ているのですから聞こえようがないのです。しかし、アルファ波満載の優れた音楽や自然音を波動スピーカーで再生すれば、心やソウルに伝わる波動をわれわれは感じると思います。音楽は、物理的な空気の振動以上のものをわれわれに伝えているからです。音楽が伝えるものは、空気振動を媒介としたある種の波動のようなものだと思います。空気という媒介がなくても存在しているのです。

すこし、話があさっての方に飛んでしまいました。どうもこのサウンドを体験していると、そっち方面へ行ってしまいます。もともと嫌いではないので。

波の音が、えらく豪快に聞こえます。仕事部屋兼ピアノ練習室兼リスニングルームの扉を閉めて、お茶を飲みに居間へ行って戻ってきて、扉の前で佇むと、扉の向こうにトロピカルなパラダイス・アイランドが広がっているような気がします。まるでドラエモンの世界です。

夜はゆっくりとジャズボーカルを聴きます。サラ・ボーンwithクリフォード・ブラウン、ダイナ・ワシントンwithクリフォード・ブラウン、クリス・コナーと立て続けに、グラスを傾けながらジャズ・ボーカルの名盤を聴いていると、本当に「身も心」も、メロメロに溶けてしまいます。

Copyright (C) 2006 Dao All Rights Reserved.